Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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森村誠一「新選組」

先月はずっと森村誠一「新選組」(祥伝社文庫)を読んでいました。
わたしのメインブログを訪問してくださった、新選組ファンの方のお勧めの新選組もの小説です。

森村誠一はミステリーやサスペンス小説の作家というイメージがありましたが、歴史小説や時代小説もかなり書いているようです。(忠臣蔵ものを書いているのはなぜか知ってましたが)
森村版「新選組」は文庫本で上下各巻500ページ以上、しかも活字が小さめで行間も詰まっているのでボリュームがあり、内容もとても読み応えがありました。
「黒龍の柩」、「燃えよ剣」、「新選組血風録」と立て続けに新選組もの(というより歳さんもの)の小説を読んできましたが、それらの本よりは限りなく史実に近い歴史小説だと思いました。

「新選組」では新選組を狂言回しに幕末という時代を正面から描いています。
新選組が直接絡む事件・出来事だけでなく、幕府、倒幕派双方の状況が事細かに描かれているので、わたしのような幕末初心者にはとても勉強になりました。例えば、寺田屋事件の経緯はこの小説を読んで初めて知りました(汗)
幕末初心者のわたしが語るのもおこがましいですが…幕末ほど日本史上でこれほどまでの人材が輩出した時代はないでしょう。
太平の時代なら表舞台に出てこなかった人たちを、時代の大きなうねりが大きく押し上げた。
新選組は正にそういう人たちの集団だと、森村版「新選組」を読んで改めて思いました。
そして、こんなに面白い時代に何で長い間興味を持たなかったんだろう、と今更ながら後悔しました。

森村版「新選組」に登場する歳さんはあくまで冷酷な「鬼の副長」の土方歳三です。
「燃えよ剣」の歳さんはヒストリカルロマン(ス)ヒーローですし(爆)、「黒龍の柩」の歳さんは冷徹だけど何だかんだいってロマンチなので、「鬼の副長」と言われても今いちピンと来ませんでしたが、森村版「新選組」の歳さんの冷酷さは、場面によっては苛烈で、読んでいてゾッとさえしました{汗} でも、この方が史実の土方歳三に近いのでしょう。
…歳さんは冷酷でいいんです。

この小説のラスト近くで、市村鉄之助が日野の佐藤家に、歳さんのあの写真を届けに来たエピソードが登場します。
わたしは佐藤家、即ち日野宿本陣を見てきたばかりだったので、佐藤家の様子が脳裏でリアルに思い浮かべられ、彦五郎さんやのぶさんをはじめ佐藤家の人たちがあの写真を見ている場面を読んでいて泣いてしまいました。(わたしが本を読んで泣くのは珍しいです)歳さんの戦死の場面よりかえって泣けました…

森村版「新選組」の後は息抜きに「酔って候」(司馬遼太郎・作)を読み、それから某所の土方さんコミュでお勧めされた小説「新選組風雲録」(広瀬仁紀・作)に手をつけました。
まだ、全5巻を揃えていないので、今は中断して、岩波新書の「新選組」(松浦玲・著)を読んでいます。
近藤勇の書簡を読み解くことによって、新選組の実像に迫っていく内容です。
他に、歳さんや新選組や幕末もので読みたい本が色々とあって、嬉しい悲鳴を上げています(笑)


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*Comment

 

私は森村先生の「新選組」で印象深いのは会津戦争時、助けた女性から戦争を起こした武士を罵倒する場面ですね、あれにはとても考えさせられました、新選組や会津関係の本で「正義は我にあり悪いのは薩長」といい描写は数多くありますが森村先生の場合は善悪史観を通り越し歴史の流れの中の戦闘集団新選組といった感じを持ちました、それと同時にちょっと新選組を客観的立場で見てみようと薩摩や土佐、水戸などの様々な歴史の幅、視野を広げるきっかけを森村先生の作品で得られました。歴史って本当に追求してもキリがなく奥深いですね。それと新選組関係の本でこれだけは一度読んでもらいたいのが宮地正人著「歴史のなかの新選組」です。新選組の小説は数多くあり良いものは何十年も読まれ続けますがそれと同時に歴史の研究も日々進歩しており、特に古い作品だと現在の幕末史研究の視点からずれているのも多々あります。宮地正人先生は最新の研究水準の視点と歴史学という学問の分野で新選組を見てますのでとても勉強になると思います。
  • 毅 
  • URL 
  • 2006年04月06日 18時52分 
  • [編集]

 

>毅さん
「レジマン・アッシュ」に初のコメントありがとうございます。
森村版「新選組」では新選組を含めた幕府側も、薩長など倒幕派も、あくまで冷静かつ客観的に描かれていますよね。
わたしはまだ新選組(というより土方さん)ファンになって間もないので、今のところ新選組に対して客観的立場で見られませんが、史実を知りたい気持ちは強いです。
わたしが過去に興味を持ってきた時代(すべてヨーロッパ史ですが)でも、史実を基にしたフィクションを楽しみつつ、史実にあたってきました。
お勧めいただいた本はそのうち読んでみるつもりです。
幕末史研究は日進月歩のようですね。
40年前(!)に書かれた「燃えよ剣」も、現在の幕末史研究の視点から読むと間違った点があるのでしょうね。
また、コメントををお待ちしています。
  • まやこ 
  • URL 
  • 2006年04月06日 23時28分 
  • [編集]

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Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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