Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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2008年12月から2009年1月にかけて読んだ本

昨年の12月から、携帯のパケ放題をやめ、通勤途中の電車の中で本を読むことに専念したら、わたしにしてはハイペースで幕末本を読破することができました。

先月から今月にかけて、以下の幕末関連本を読みました。

『軍艦「甲鉄」始末』(中村彰彦・著)
『小栗上野介』(みやま文庫発行)
『土方歳三─戦士の賦─』(三好徹・著)

この先は、それぞれの作品に対する感想や雑感です。

『軍艦「甲鉄」始末』

テーマは個人的に興味をそそるのに、文章が微妙に読みづらく、途中で読むのをやめてしまい、かなり長い間放置していました(苦笑)
でも、読むのを再開したら、吹っ切れたようにすいすい読むことができました。

戊辰戦争で大きく名を残した「甲鉄」は来日前の経歴が実に複雑だと、この本を読んで知りました。
例えば…
◇幕府がアメリカから購入した「富士山丸」が日本になかなか廻航してこなかったことが、「甲鉄」の購入に繋がった。
◇「甲鉄」はアメリカの南北戦争時の南軍のために、フランスのボルドーで建造された当初は「スフィインクス」という艦名だったが、南北戦争では使われることなく、所有者(国)が変わるたび4度も艦名を変え、アメリカに買い取られて「ストーンウォール」の艦名になった時に、幕府が購入を決めた。

この本では書かれていませんでしたが、アメリカ南軍が国内ではなく、フランスで軍艦を建造させたのは、重工業が発展していた北部に比べて南部は農業中心だったので(その辺りは「風と共に去りぬ」を読んでいただればおわかりかと)、南部に軍艦を製造できる工場がなかったのだと推測しています。

また、宮古湾海戦や箱館湾海戦については、当然ながら「甲鉄」が所属した新政府軍側から書かれていました。
これらの海戦について、旧幕府軍側の視点で書いた本しか読んだことがなかったので、別の面から見る機会を与えられたと感じました。
ちなみに、「甲鉄」は戊辰戦争以降も一応現役でしたが、華々しくは活躍しませんでした。
戊辰戦争時が「甲鉄」の活躍の最盛期だったようです。
来日したものの、まともに活躍できないまま江差の海に沈んでしまった不憫な「開陽」よりはマシですが…
途中で投げ出さずに、最後まで読み、幕末の軍艦にまつわる話はやはり面白いと思えたのが良かったです。

『小栗上野介』

昨年5月の小栗まつりの会場で購入した本です。
発行元の「みやま文庫」は群馬県立図書館内にあり、群馬県でも限られた場所でしか売っていないそうです。
「みやま文庫」は上州(群馬)の様々な分野の歴史に関する本を発行していますが、その中に、わたしと一緒に小栗まつりに付き合ってくれた上州在住の父方の従妹の高校時代の恩師の著書もあるそうです。

本の内容は小栗さんの生涯と、小栗夫人、道子の脱出路踏破記の二本立てでした。
小栗さんの生涯については東善寺のサイトに載っていることが大半だったので、特に新鮮味はなかったです。
小栗さんが斬首される直前に、小栗夫人、道子と小栗さんの母、養女は上州権田村から脱出し、越後経由で会津へ向かいます。その時、道子夫人は妊娠八ヶ月の身重(しかも小栗さんにとって初めての子)でした。
みやま文庫の『小栗上野介』に掲載の脱出路踏破記は、その時に一行が通った道を、小栗研究家の方が踏破した記録です。
わたしは以前、道子夫人一行が通った新潟・長野の県境にある秋山郷という村に行ったことがあり、山奥とはこういうところを言うのかと思ったので、道子夫人一行の脱出路踏破記を読んで、脱出時の苦労を少しは偲ぶことができました。
実は新人物往来社発行の『小栗忠順のすべて』も購入済ですが、こちらを読むのは当分先になりそうです。

『土方歳三─戦士の賦』

2年前の年始にブック○フで買ったものの、ずっと未読でしたが(汗)、この1月で歳さんファンになって満3年になるので、幕末史ファンの原点に戻る意味で、年末年始にかけて読みました。
文字通り、歳さんが主役の小説です。
久しぶりに京都時代の歳さんの活躍を読みました。
この小説では武州にいた頃は将来に目標を見出せず鬱屈していた彼が時流に乗って上京し、結成した新選組に自分の生きる場所を見出した、というのが明確に書かれていました。
でも、わたしは京都時代の歳さんは、本当の歳さんではないと思っているのですが…

この小説での歳さんは、『燃えよ剣』ほどヒロイックではなく、『新選組風雲録』ほど人情派ではない、中庸タイプです。
多分、実在の歳さんもこんな感じだったのではないでしょうか。
でも、人物像の書き方はあまり深みがないので、読んでいて『燃えよ剣』のように、しびれるほどカッコいい!とは思えませんでした(苦笑)
別にカッコ悪いわけではありませんが、この小説を読んだのがきっかけで歳さんファンになる人はいない、という感じです。

歳さんファンになってから早3年、その間に歳さんが主役の小説だけでなく、新選組や幕末史本を色々と読み、史実の歳さんや彼を巡る人々や情勢をそれなりに知ってきたので、久しぶりに歳さん主役の小説を読んで、これは果たして史実なんだろうか、または史実ではないだろう~と何度も思ってしまいました(苦笑)
『土方歳三─戦士の賦』では「甲鉄」の強奪作戦は歳さんが発案して、自らも「甲鉄」に飛び乗って闘っていましたが、史実は違いますよね…
(史実では甲賀源吾が「甲鉄」強奪作戦を主張し、歳さんは「回天」には乗り込んでいましたが、「甲鉄」に飛び乗って闘ってはいません)
小説を純粋に楽しめなくなってしまったのはちょっと残念ですが、それだけわたしに幕末史の知識が増えたということでしょうか。


今はがらりと趣向を変えて、本当に久しぶりに海外の翻訳小説を読んでいます。
『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』で知られるフランスの文豪、アレクサンドル・デュマの『黒いチューリップ』です。
デュマの歴史小説はフランスが舞台のものが多いですが、『黒いチューリップ』は17世紀のオランダが舞台です。
随分昔に読みましたが、当時はオランダに全く関心がなく、地理もわからなかったので、読んでいても今いちピンときませんでした。
ところが、昨年末に本棚のほこりをはらっている時に、何気なくこの本を手に取ってパラパラ見たら、オランダが舞台なのを思い出し、しかもわたしが昨年行った街の名前が登場していたので、再読しようと思った次第です。

『黒いチューリップ』は若きチューリップ園芸家が主人公なのですが、主人公の住んでいる街が「開陽」を建造したヒップス・エン・ゾーネン造船所があった、ドルトレヒトでした。
また、ハーグの街も物語の重要な場面で登場します。
昔読んだ時は、全く街の名前を意識していませんでしたが、縁あってオランダに行き、ハーグもドルトも訪れたので、自分の目で見た街の光景を思い出しつつ『黒いチューリップ』を読んでいるところです。

『黒いチューリップ』は読みやすい翻訳で、すいすい読み進めていて、終わりが見えてきたので、次に読む本として勤務先の近くの図書館で吉村昭の『ふぉん・しいほるとの娘』を借りてきました。
新刊で気になる本はありますが、今はとにかく節約モードなので、図書館を有効活用したいです。
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まやこ

Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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