Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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「江戸の出版仕掛け人part4 幕末の浮世絵と絵師たち」

テンションが下がっていると言いつつも、先週の日曜日(2月24日)に、渋谷のたばこと塩の博物館で開催中の企画展『江戸の出版仕掛け人part4 幕末の浮世絵と絵師たち』(長い題名…)を見に行ってきました。
渋谷は定期券内なので気楽に行けます。

展示の内容は副題そのままで、幕末の世相を描いた浮世絵、幕末に活躍した絵師の作品が多数展示されていました。
浮世絵そのもののレベルは先月見た『北斎展』には及ばないものの、幕末の空気はこの展示の方が感じることができました。
(そもそも北斎が活躍したのは、幕末より前ですが…)

展示されていた浮世絵に、戊辰戦争も含めて幕末当時に話題になった出来事を直接表現した絵はほとんど展示されていませんでした。
別なもの(例えば、戦国武将や子供たちの争い)に勢力争いをなぞらえたり、暗喩の形で描かれています。
浮世絵に徳川将軍家をはじめ、大名の家名をおおっぴらに出すのははばかられたようです。(藩の名前は許容されていたようですが…)
なので、説明文なしでは現代人には理解できない絵も結構ありました。

浮世絵と言えば役者絵ですが、この展示では(歌舞伎)役者が風刺の対象に扮した絵が何点も展示されていました。
北斎が活躍していた頃にもこの手の浮世絵は制作されていたのかもしれませんが、開国してから世の中の動きが激しくなり、風刺画のネタに事欠かなくなってから、多く描かれるようになったと思います。

ちなみにそんな風刺画に、商人に扮した役者たちが船で渡ろうとしている絵がありました。
すでに岸に上がっている商人(役者)は価格が高騰した商品を扱う問屋、船に乗っている商人は価格が上がりつつある商品の問屋を意味しているそうで、開国してからの急激な物価の上昇を風刺しています。

わたしは「JIN─仁─」の愛読者なので、幕末の役者絵を見ると「JIN」に登場する女形、澤村田之助を探してしまいます。
上記の役者が商人に扮した絵では、澤村田之助は価格が上昇した「油問屋」として描かれていています。
また、戊辰戦争において旧幕府についた藩と官軍についた藩に役者が扮した絵では、澤村田之助は今年の大河ドラマのヒロインに扮しています(笑)

もちろん、顔がアップになっている従来の役者絵や、役者の評価つきの絵、役者の一覧など、時事風刺抜きの役者絵も色々ありました。
役者の評価は続け文字で書かれているので、わたしは解読できませんが(汗)、絵の解説によると『女遊びばかりしてないで、芸を磨け』と批評された役者もいたそうです(苦笑)
役者一覧では、現在に受け継がれている名跡を探すのが楽しかったです。(10年以上舞台は観ていませんが、歌舞伎の世界にも興味あるので)

役者絵と共に"横浜絵"をじっくり見ました。
"横浜絵"は開港した横浜の町の様子や、外国人の風俗を描いた浮世絵です。
神奈川県立歴史博物館から何枚か貸し出されていました。
幕末に活躍した絵師の一人、歌川貞秀が文久元年(1861年)に描いた『再改横濱風景』という絵を見ながら、ここが今の開港資料館辺り、元町、外国人墓地…と頭の中にある現代の横浜の地図と照らし合わせてみました。
日米和親条約が締結された場所に立っている「たまくす」の木がこの絵に描かれているので、現在の開国資料館の場所はすぐにわかりました。

また、横浜に住む外国人の風俗を描いた絵では、女性たちはみな当時の流行の服装─頭にボンネットをかぶり、太目の袖・クリノリンでスカートを膨らませたドレス─に描かれています。
横浜絵を見れば、1860年代の横浜で暮らしていた外国人女性がバッスルスタイルのドレスではなく、クリノリンでスカートを膨らませたドレスを着ていたのが一目瞭然なので、「JIN─仁─」の作者が野風にバッスルスタイルのドレスを着せた理由がますますわかりません。
(詳しくはこちらの記事をご覧ください)

横浜絵を見ていると、江戸の人たちにとって横浜は突如として現われた異次元の世界、ワンダーランドだったんだなとつくづく思います。

昨年、たばこと塩の博物館で大いに楽しませていただいた『幕末ニッポン』展よりは展示の充実度は若干劣りますが、入場料100円で十分堪能することができて(オールカラーのリーフレットも頂きました)、個人的には『新選組 戊辰戦争のなかで』展より面白かったです。
今後もたばこと塩の博物館の企画展・特別展には注目していきたいです。
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Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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