Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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「黒龍の柩」再々読了

年末から再読していた「黒龍の柩」をようやく読了しました。
歳さんファンになるきっかけの一つがこの小説だったので、歳さんファンになって丸2年を迎えるにあたって、原点に戻ろうと思い、読み返してみました。

「黒龍の柩」は以前にも再読して、このブログに感想を書きました。
それ以降様々な幕末本を読んで、ある程度史実を知ったゆえに、新選組及び歳さんが主役の小説の中でフィクション度が高いこの小説をより一層楽しめました。

この先はネタバレありの軽めの感想です。

今回着目したのは小栗(上野介)さんです。
歳さんが主役の小説でこんなに小栗さんが登場するのは「黒龍~」だけでしょう。
以前に「黒龍~」を読んだ時は小栗さんについて詳しく知らなかったので、小栗さんが登場する場面はさらりと読んでいましたが、史実を知った上で改めて読んでみると実に面白いです。
「黒龍~」では歳さんが江戸で小栗さんを護衛する場面が登場しますが、史実ではこの二人は接点がないので、歳さんが小栗さんの護衛をしたとは考えられません。
でも、実際には接点のない人物を絡ませ、歴史の裏であったこととして構築された逸話として割り切って読むことができました。

幕末が舞台の小説を色々と読んできましたが、徳川慶喜と勝海舟は「黒龍~」で描かれている人物像が(史実を置いておいて)個人的には最も好みです。
特に慶喜公は史実もこうであったら…と思わずにはいられません。
某小説では「腰抜けの卑怯者」と散々叩かれていましたが、「黒龍~」では後世の人にそのように謗られる行動を取った理由は「非戦」を貫きたかったからだと説明されています。
わたしは本当にそうだったのかもしれないと思います。

勝さんはある作家の小説ではヒールになってしまっているので(汗)、「黒龍~」での勝さんの描写がある意味可愛く思えました。
勝さんも史実では接点のない人物─山南さんと絡んでいます。
山南さんは勝さんと交流させたことにより、他の新選組小説に登場する山南さんにはない一面を持った人物になったと思います。
(勝さんとの絡みがある以前に、山南さんが歳さんと仲が良いのが画期的なのでしょうが…)

「黒龍の柩」の良いところは、主人公を持ち上げたいがために、貶められた人物がほとんどいないことです。
この小説では西郷隆盛及び薩摩がヒールなので、せごどん(薩摩)びいきの方がこの小説を読んだら怒るかもしれませんが、わたしは西郷隆盛すらも貶められて書かれた印象は受けませんでした。
作者がその人物が嫌いだからといって、貶めて書いているのは読んでいていい気持ちがいません。

肝心な歳さんですが…
わたしは前半のやたらと「考え続ける」彼よりも、後半の「考え続ける」ことから解き放たれ、壮大な夢を実現に移すために闘い続ける彼の方が断然好きです!

「死ぬために闘う。それは、勝つために闘い、死んでいった者への裏切りだろうと思う。だから、死ぬために闘う気はない」

この台詞は某小説(ってバレバレですが)の「死にたがり」な歳さんとは対極です。
初めて読んだ小説の歳さんが究極に前向きだったので、その後に読んだ歳さんが主役の小説で歳さんが「死に場所を求めて戦い続けていた」という設定で書かれていると、違和感を覚えてしまいました。
わたしは、実在の歳さんが箱館で「死ぬために闘った」とは思いたくないです。

「黒龍の柩」は賛否両論が多く、好き嫌いが分かれるそうですが、個人的には「燃えよ剣」よりも好きです。
(「燃えよ剣」も好きですが、あの小説の歳さんはわたしから見るとちょっとヒロイック過ぎます)
他に読みたい本が色々あるので「黒龍~」は当分読むことはないでしょうが、折に触れてまた再読したいです。
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*Comment

 

「黒龍の柩」再々読、お疲れ様、、、
というより、楽しまれた様で何よりです。

史実に基づいて書いてられるのでしょうがないんですが、個人的には、慶喜を蝦夷地へ連れて行けば良かったのに、フィクションなんだから、と思いました。
けど、そうなったら、また話が全く変わってしまいますね(苦笑)

>実在の歳さんが箱館で「死ぬために闘った」とは思いたくないです

私も全く同感です!
「死地を求めて蝦夷地へ渡った」なんて、そんなネガティブシンキングするようなタマじゃない!って思います、土方歳三という漢は。
  • あさぎ 
  • URL 
  • 2008年02月07日 13時48分 
  • [編集]

 

あさぎさん、こんばんは。
わたしは本を読むのが遅いので「黒龍の柩」を読むのに1ヶ月以上かかってしまいました(汗)

慶喜を蝦夷地に行かせていたら、完全に史実から逸脱してしまうので、作者もそこまでは書けなかったんでしょうね。
でも、一本木関門で死んだ歳三さんが火星で転生して大活躍する小説もあるので(笑)、慶喜が蝦夷地に渡ってしまうのもありだと思います。

>「死地を求めて蝦夷地へ渡った」なんて、そんなネガティブシンキングするようなタマじゃない!って思います、土方歳三という漢は。

わたしも全く同感です。
そんな考えは一体どこが出所なんでしょうか…?
  • まやこ 
  • URL 
  • 2008年02月08日 00時44分 
  • [編集]

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Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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