Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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北斎展

江戸博内の中村座

予定通り、江戸博に北斎展を見に行ってきました。
北斎の想像力とギザ貪欲さ(笑)には参りました…
常設展も江戸ゾーンをじっくり見ました。

北斎がギザ貪欲ってどういうこと?と思われた方は、続きを読んでくださいませ。

例によって、この先はPCからの追記です。

江戸東京博物館で開催中の『北斎 ヨーロッパを魅了した江戸の絵師』を見に行ってきました。
わたしは北斎に興味があるというより、北斎の絵に描かれた江戸末期の江戸の風景や風俗を見たさに行ったのですが…北斎の凄さを実感することになりました。
見に来ている人もかなり多かったです。外国人の姿も結構見かけました。
さすが世界の北斎、人気がありますね。

北斎展の第一部が今回の目玉の、オランダ国立民族博物館とフランス国立図書館から里帰りした北斎及び弟子が描いた肉筆画(水彩画)です。
わたしは版画にはない透き通った色遣いに魅了されました。
特に繊細に描かれた着物の柄と、空の濃淡が印象的でした。
混んでいなければじっと見つめていたかったです。
これらの絵に描かれた江戸の風俗や風景は、オランダの人々にとっては全くの異世界だったでしょう…

オランダ国立民族博物館はライデンにあります。
ここの博物館にはシーボルトをはじめ、出島のオランダ人が持ち帰った膨大な日本に関するコレクションが所蔵されているそうで、今回、展示されている北斎の肉筆画もその一部です。

フランス国立図書館所蔵の絵で、武家及び町人の夫婦の人物画がありました。
これは北斎がオランダ人向けに描いた絵の中で、特に西洋風な画法で描かれていて、美人画や役者絵の大首絵(顔がアップになっている浮世絵)とは趣が異なります。
武家の男性が描かれた人物画の欄外に"Chinois"と書かれているのに、気づいてしまいました。"Chinois"は仏語で「中国(人)」です。
フランス国立図書館がこの絵を入手した時、中国の絵と思ってしまったんでしょうか(汗)
(でも、今でもフランスでは日本人と中国人が外見では区別がつかないので、日本人に"Chinois"と声をかける人がいます)

また、シーボルトがオランダに持ち帰った北斎の弟子の水彩画を、オランダでリトグラフ(版画の一種)にした絵もいくつか展示されていました。
日本の武器を描いた絵ではほぼ同じ絵に関わらず雰囲気が異なり、やはりヨーロッパ人が作ったリトグラフだな…と思いました。
多分、絵に使われている紙や顔料の違いから、雰囲気の違いが生まれたのでしょう。

第二部では北斎が手がけたすべての分野の絵が展示されていました。
「富嶽三十六景』をはじめとする版画、版本の挿絵、摺物(非売品の木版画)、肉筆画…北斎は89年の生涯の間に、3万点以上の作品を残したそうです。
展示された様々なジャンルの北斎の絵を見つつ、北斎は本当に想像力豊かで、ギザ貪欲(笑)な絵師だと実感しました。
いくら長寿とはいえ、あれだけの枚数の絵を描いたのは、とにかく絵を描きたい!という貪欲なまでの強い思いがあったからだと思います。しかも、どの絵もハイレベルです。

わたしが北斎が絵に対する貪欲さと想像力の豊かさを感じたのは、版画よりも版本です。
特に『北斎漫画』には圧倒されました。
こちらは特別展では展示されていなくて、江戸博の常設展示室の企画展で近年擦りなおされた版が「北斎漫画展」として展示されています。
常設展示室の企画展は以前、別の展示ではあまり人がいませんでしたが、今回の北斎漫画展は北斎展から流れてきた人が結構見に来ていました。

『北斎漫画』は江戸博のサイトによると「北斎が気の向くままに描きまとめたスケッチ画集」だそうですが、書いたスケッチのジャンルは人物・風俗・風景・動植物・妖怪等など幅広いです。
この世に存在するものも、しないものもすべて北斎にとっては描く対象のようです。
北斎のように自分の描きたいものを自分の筆で思いのままに、しかも自分の世界観を構築しつつすべて表現できるのは驚嘆の一言に尽きます。

個人的には「無礼講(?)」というお題がついた絵の中に、わたしにはヨガのポーズにしか見えないポーズを取っている人物が描かれているのが目に付きました(笑)
北斎は想像力豊かと書きましたが、想像上の生き物を数多く描いています。
北斎漫画では普通の鳥と同じ頁に鳳凰や比翼鳥を描いていますが、わざとでしょうか。

また北斎は『踊独稽古』という本の挿絵も描いてます。
内容は題名そのまま、踊りの振り付けの本ですが、振り付けがとにかくコミカルで、ちょっとこんな振り付けでは踊りたくない…という感じです(苦笑)
踊りの振り付けは北斎漫画でも描いていて、その一部が江戸博の北斎漫画展の紹介ページに載っているので、興味のある方はご覧ください。

わたしは浮世絵は絵に描かれた江戸末期の江戸の風景や風俗に関心があり、作者は二の次でしたが、ギザ貪欲な北斎の活躍には心底圧倒されました。
北斎の絵が日本だけでなく、ヨーロッパ美術に多大な影響をもたらしたのは、芸術性の高さだけでなく、絵の発するエネルギーにもあったと思います。

特別展と常設展を見られるチケットを買ったので、常設展の江戸ゾーンを見ました。
写真は江戸博に行ったことがある方ならご存知の中村座です。
常設展は去年、友人と「ロシア帝国の秘宝展」を見に行った時にも見ましたが、あまり時間がなかったので、ざっとしか見られませんでした。
今回は土曜日で閉館が午後7時半だったので、ゆっくりじっくり見ることができました。
江戸時代の江戸について大名から庶民、江戸市中から郊外についてまんべんなく紹介されているのは、江戸初心者にとっていいと思います。(もっと深く知りたいと思えば、地域や専門の博物館や資料館に行けばいいので)

江戸博では今年は「篤姫」展以降も、幕末関連の展覧会が開催されるので、今年は何度か江戸博に足を運ぶことになりそうです。
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*Comment

同感です! 

遅ればせですが、新年おめでとうございます。
「北斎展」は、私もお正月休みに行ってきました。実に充実した見応えある内容でしたね!
まやこさんのおっしゃるとおり、風景画に風俗画、妖怪画に挿絵…とあらゆるジャンルの作品を手がけた北斎の貪欲さには驚嘆するばかりです。
「北斎漫画」も素晴らしかったですね。

ちなみに私は「悪玉踊り」の振り付けが脳裏に焼きついて離れません…(爆)
  • Vega 
  • URL 
  • 2008年01月20日 23時25分 
  • [編集]

 

Vegaさん、こんばんは。
今年もよろしくお願いいたします。

Vegaさんも北斎の貪欲さに圧倒されたんですね。
わたしは北斎の名前は知っていても、こんなにも多種多様な作品を描いていたとは知らなかったので、今回の北斎展は衝撃的でした。

ぐーぐるで「悪玉踊り」で検索して、トップに挙がっているサイトで、悪玉踊りの動画が見られます(笑)
よかったら、見てくださいね~
  • まやこ 
  • URL 
  • 2008年01月21日 22時37分 
  • [編集]

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まやこ

Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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