Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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『幕末ニッポン』展示関連講演会(11月23日分)

大変遅ればせながら、11月23日と25日に聴講した『幕末ニッポン』の展示関連講演会で、特に興味を抱いた事柄を書き留めてみます。(講演会のレポでないのであしからず)

11月23日(金・祝)「ハリスへの接待菓子復元」 中山圭子(虎屋文庫)
『幕末ニッポン』の会場に、十三代将軍家定からハリスに贈られた菓子が復元され、展示されています。
講演の内容はその菓子に関するものでした。
そのためか、幕末がらみの講演会にしては聴講者に年配のご婦人が多かったです

ハリスは日記に将軍から贈られた菓子について、以下のように記しています。
『私が自分の部屋に着いた時、贈品が運びこまれた。それを開くと砂糖や、米粉や、果物や、胡桃などで作った日本の菓子が、四段に入っているのが見られた。それはどの段にも美しく並べられ、形、色合、飾りつけなどがすべて、非常にきれいであった。』

ハリスに届けられたのはこんなお菓子でした。

檜重(箱)一組(四重物一組、長一尺五寸、横一尺三寸、但し外檜台付、真田打紐付)
干菓子(若菜糖・翁草・玉花香・紅太平糖・三輪の里)
干菓子(大和錦・花沢瀉(はなおもだか)・庭砂香(ていさこう)・千代衣)
蒸菓子(紅カステラ巻・求肥飴・紅茶巾餠)
蒸菓子(難波杢目羹・唐饅頭)

干菓子は飴細工や落雁がほとんどです。
会場で実際に復元されたお菓子をご覧になった方ならお分かりでしょうが、重箱のサイズに合わせて(約45cm×40cm)、普通の和菓子に比べると大ぶりに作られています。

19世紀後半のアメリカで食べられていたお菓子は見た目も味も素朴なパイやパウンドケーキ、ポップコーンが一般的でした。
ハリスもきっと、そのようなお菓子を食べていたでしょうから、色彩や形の変化に富んだ日本のお菓子はまるで女性の装飾品のように見えたにありません。彼が感嘆したのは当然だと思います。

そして、ハリスは更に記しています。
『(それらのお菓子を)合衆国に送ることをできないことを、大いに残念に思う。それらは、長い航海の間に悪くなるだろうから。』
蒸菓子はともかく干菓子は日持ちすると思うんですが、船旅ではしけてしまいそうですね。
となると、贈られたお菓子は日本滞在中に食べたんでしょうが、残念ながら味の感想は日記に書かれていないそうです。

ハリスに贈ったお菓子の内訳は記録されていますが、それらのお菓子が実際どんなものだったかは、絵図で残されていないので、分からないそうです。
お菓子の復元にあたって、商品見本・カタログとして使われた江戸時代の菓子絵図帳を参考にしたそうです。

虎屋文庫では昔の和菓子の再現に取り組んでいて、ハリスに贈られたお菓子以外にも、江戸時代に宮中から徳川将軍家に進上されたお菓子(虎屋はこういうお菓子を作っていたんですね)や、逆に将軍家から宮中に献上されたお菓子も再現したそうです。
今年の初めに江戸東京博物館で開催された『江戸城展』で、旧暦6月16日の「嘉祥」(江戸城内に2万個のお菓子が用意され、将軍が大名・旗本に下賜した行事)のお菓子が展示されていましたが、これも虎屋文庫が再現したそうです。

ハリス以前に、将軍に謁見を許された数少ない外国人(オランダ人・朝鮮通信使)もお菓子で接待されました。
また、逆に日本人にお菓子を贈った海外の使節団もあります。
1853年(嘉永6年)に来日したプチャーチンをはじめとするロシア使節団の引き出物のお菓子を描いた絵図が残されています。
お菓子はカステラや落雁に似たもの、木の実の砂糖漬、飴細工などがあり、お菓子の入っていた箱、袋も描かれています。
絵には説明がついています。例えば、葡萄の房を丸ごとお菓子にしたものはこんな感じです。(文章はわたしが読みやすいように書きなおしました)
『この葡萄残らず菓子にて、一つずつ取りて食す。風味淡白にして、最も好し。オロシヤ人この菓子を出すは珍客の時と聞けり。』
きっと、川路(聖謨)さんもこれらのオロシヤ菓子を食べたと思います。<はな。さん

再現されたハリスへの接待菓子や、宮中に献上されたお菓子を講演会場のモニターで見ていたら、再現されたお菓子が食べたくなってきてしまいました(笑)
虎屋茶寮で特別メニューとして出してくれないかな…と思います。
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Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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