Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

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雨の中のヴェルニー・小栗祭

20071027172618
大雨の中、横須賀で開催されたヴェルニー・小栗祭に参列してきました。
会場で3ヵ国語が飛び交うインターナショナルな祭典でした。

この先は例によって、PCから追記してます。

約1年ぶりに横須賀に行くことにしたので、ヴェルニー・小栗祭の始まる前に浦賀に足を伸ばして、浦賀を散策するつもりでしたが、台風が近づいてきて雨脚が強かったので、浦賀行きはあきらめました。(雨で予定を変えることってほとんどないのに…)

去年、横須賀に2度行きましたが、諸事情で名物の海軍カレーを食べませんでした。
京急の横須賀中央駅の近くに、YYポート横須賀という観光案内所+物産販売店+レストラン(横須賀海軍カレー本舗)があるので、今回はそこでしっかりと食べてきました(笑)
明治41年の「海軍割烹術参考書」のレシピに基づいたビーフカレーを食べてみましたが、かなりマイルドな味でした。子供でも食べられるような甘口です。
昔の日本のカレー粉は今ほどスパイシーでなかったのだなと思いました。

その後、今回の横須賀行きの目的の一つ、横須賀市自然・人文博物館に行きました。
「横須賀の近代建築 ─建造物が語る先進都市ヨコスカ─」という特別展が開かれているからです。
地図を見ても横須賀中央駅からの行き方がいまいちわからなかったのですが、YYポート横須賀の観光案内所で確かめることができました。

人文博物館はいわば横須賀市の郷土資料館です。まずは江戸時代以降の三浦半島(横須賀市は三浦半島にあります)の歴史についての常設展示を見てみました。
江戸時代の三浦半島は漁業・農業が産業の中心だったので、展示品もそれらに関するものがほとんどでした。
木造の漁船(というより舟)が一艘展示されているのが目立ちました。ペリー来航前に何度か浦賀にやってきた黒船を取り囲んだのは、浦賀をはじめとする三浦半島の漁村にあったこのような漁船なんでしょう。
室内に展示されているので大きく見えましたが、黒船に比べたら本当にちっぽけだったんだろうなと思いました。
また、江戸時代の漁師の家がまるごと移築されていました。
3部屋に土間(台所併設)という作りで、江戸の下町の長屋に比べれば広かったです。
でも、漁師は基本的に貧しく、このような家が建てられるようになったら一人前と言われたそうです。

ペリーの来航に関するコーナーで二つ、目を引いたものがあります。
一つは若き日のペリーの肖像画です。日本で有名なペリーの写真は、日本に来航した頃の威厳と風格がただようものですが、若き日のペリーはかなりイケメンでした(笑)
もう一つは浦賀奉行与力の旗印です。
白地にデザイン化された「浦」の字が赤く染め抜かれていて、中島(三郎助)さんがペリー艦隊と応接した時に用いたそうです。
浦賀行きを断念したので、ここで中島さんゆかりのものが見られてうれしかったです。

特別展ではまだ見たことがない横須賀製鉄所の写真が見られるかと期待していましたが、写真より実物資料や映像資料が充実していました。

ドライドックは別にして、横須賀製鉄所の幕末から明治にかけて建設された建物は現存していませんが(関東大震災で大半が壊れてしまったそうです)、数年前まではフランス人技師のティボディエの官舎が残っていました。現在は解体されて保存されているそうです。
そのティボディエの官舎についての展示コーナーがありました。
昨年11月に参加した横須賀アメリカ海軍基地見学ツアーの時にティボディエの官舎の存在を知って以来、気になっていたので、資料が色々と見られてよかったです。
写真に残されているティボディエの官舎はどうみても洋館ですが、和洋折衷の木骨レンガ造りで建設されたそうです。
展示されていた建設当初の壁紙は天鵞絨のような生地で、仏蘭西の雰囲気ただよう柄でした。

それよりも、ティボディエのフルネームが「ジュール・セザール・クロード・ティボディエ」(Jules Cesar Claude Thibaudier)なのにウケてしまいました。
「ジュール・セザール」は古代ローマの英雄、ユリウス・カエサル(Julius Caesar)の仏語読みで、日本で言えば「家康」「信長」のような歴史上に大きく名を残した人物の名前をそのまま名乗っているようなものです。
「ジュール」「セザール」自体はフランス人の男性に割と多い名前ですが(ブリュネも「ジュール・ブリュネ」です)、「ジュール・セザール」という名前のフランス人は、フランスこだわり歴約20年にして初めて見ました。

話を元に戻しまして…上記以外で印象に残ったのは、関東大震災で被害を受けた横須賀の写真です。
東京・横浜と同様、横須賀も関東大震災により大きな被害を受けました。
町中の写真は絵葉書でしたが、旧日本軍によって公開を差し止められた写真もありました。
確かに、軍港の街がこんなにも地震の被害を受けたことが公になったら、旧日本海軍としては体面が保てないだろうな…と思わせるほど、見事に建物が倒壊していました。
震災後、レンガは地震に弱いということで使われなくなり、海軍施設を中心に横須賀の街にコンクリート造りの耐震建築が建てられたそうです。
レンガ造りはやはり地震の少ないヨーロッパ向けだと思わざるを得ません。

映像展示では横須賀製鉄所やティボティエの官舎の3D映像、「ヘイル・コロンビア」がバックに流れるペリー来航絵巻を見ました。
来年にはヴェルニー没後100年(榎本釜さんと同じ年に亡くなっています)、日仏修好通商条約締結150周年を機会にヴェルニーの官舎の3D復元映像が公開されるそうです。
また、特別展の展示スペースに設置されたパソコンによる「歴史資料の閲覧コーナー」では横須賀製鉄所・浦賀ドックの図面が見られるそうですが、残念ながらこちらを見ている時間の余裕はありませんでした。
特別展は来年の2月29日(閏年なんですね)まで開催されているので、それまでにまた横須賀方面に行く機会を作って、見られなかった資料を見に行きたいです。

一通り見終わって、外に出たら雨脚が激しかったので、わたしにしては珍しくタクシーで、ヴェルニー・小栗祭の会場の横須賀芸術劇場(ヨコスカ・ベイサイド・スポット)に行きました。
タクシーの運転手に「今日、誰か芸能人が来てるの?」と聞かれ、答えに窮してしまいました(苦笑)

ヴェルニー・小栗祭とは…横須賀市の発展の礎になった横須賀製鉄所(※)の建設に深く携った、小栗上野介忠順とフランス人技師、フランソワ・レオンス・ヴェルニーを追慕するため、昭和27年から行われている式典です。
なお、小栗さんについては菩提寺の上州東善寺のサイト、ムッシュ・ヴェルニーについては横須賀市のサイトが詳しいです。
(※)横須賀製鉄所→横須賀造船所→鎮守府造船部→横須賀海軍工廠と名称が変わり、現在は横須賀アメリカ海軍基地になっています。

ヴェルニー・小栗祭は参加自由というので行ってみましたが、先日の武揚さん百回忌以上に来賓・関係者の多い催しで、幕末(というより小栗さん)のファンらしき一般人の姿はごくわずかでした。
さすがのわたしも受付で「一般人ですが入っていいでしょうか?」と聞いてしまいました。

例年はヴェルニー公園で式典が催されているそうですが、今年は横須賀市制100周年記念として横須賀芸術劇場で催されました。
初めは会場がヴェルニー公園でなくて残念だなと思いましたが、午後になってますます雨脚が強くなって暴風雨と化していたので、今年は偶然とはいえ、会場が屋内で良かったと心底思いました。

幕末の世界に足を踏み入れて以来、色々な催しに参加してきましたが、これほどまでに国際色豊かな催しは初めてでした。
日本だけでなく、フランス、アメリカ(海軍基地関係者)の来賓がいらっしゃるので、式典のプログラムは日仏英の三ヶ国語表記、司会には仏語と英語の通訳がついていました。
舞台の上にはもちろん日仏の国旗が掲げられていました。
式典そのものは日仏国歌吹奏、花輪供呈、横須賀市長の式辞、仏大使・日本の外務大臣代理による祝辞、海上自衛隊音楽隊による演奏の後、閉式とシンプルでした。ただし、来賓の紹介は長かったです(汗)
来賓の中に小栗さんとヴェルニーの縁故の方がいらっしゃいました。「縁故」という何とも微妙な表現で司会者が紹介していたので、直系の子孫でないと思われます。
式典は1時間足らずで終わったので、思ったより早く終わったな~と思っていたら、ロビーでのレセプションの案内がありました。
これこそ一般人のわたしが参加していいのかと思い、係員に聞いてみたら「どうぞご参加ください」とあっさり了承されたので、来賓や関係者に混ざって乾杯しました(笑)
でも、その場にいる人のうち、東善寺のご住職と少し面識があるだけで、全く知人がいなかったので、身の置き場がなかったです(苦笑)
このレセプションで「日仏友好協会」のリーフレットを頂きました。
リーフットに、仏蘭西系幕末ファン及び蝦夷共和国ファンの方は注目の情報が載っていたので、別記事で紹介します。

レセプションの後、暴風雨に文字通り煽られてしまい、全身ずぶぬれになって帰宅しました。
幕末関連の催しに出かけて、こんなに雨に降られたのは初めてです。
先程も書きましたが、機会を作ってまた横須賀(と浦賀)に行きたいです。
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まやこ

Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

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結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

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