Le régiment H ─ル・レジマン・アッシュ─

台湾・高雄市から土方歳三と榎本武揚を想いつつ、幕末と江戸時代ににまつわる話題を書いています。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • [No Tag]

舞台版『憑神』

9月17日に舞台版『憑神』の東京公演を観劇しました。
『憑神』は榎本釜さんが出ているというだけで映画版を見たのがきっかけで原作を読み、映画より原作の方が面白いと思いました。
舞台化されるのも知っていたので、観るかどうか迷っていましたが、某チケット販売サイトで割引チケットが出たので、それを入手し、観に行くことにしました。
20年近い舞台観劇歴で、初めて新橋演舞場に観に行くので、舞台そのものだけでなく、劇場に行くのも楽しみでした。

この先はネタバレしているので、舞台を未見の方は読まない方がいいかもしれません。
舞台版『憑神』の感想を探しているうちに、この記事にたどり着かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、このブログは幕末ネタのブログなので、演劇ファンだけでなく幕末ファンの視点からも書いていますので、その辺りをご了承ください。
また、役者名は敬称略です。(検索よけのスラッシュはやめました)

舞台は原作や映画に比べると、かなりコミカル(な演出)で、気楽に観られる娯楽作になっていました。
映画版の感想にも書きましたが、幕末や釜さんについて知っている方がより楽しく見られます。
映画の公開からそれほど経っていないので(というより映画と舞台は競作に近いものがあります)、映画版とは異なるスタンスで役作りをして、映画とは違った雰囲気になった役柄がいくつもありました。

映画の彦四郎はとても生真面目な雰囲気で、また、大きな子供がいるようには見えなかったのに対して、橋之助演じる彦四郎はコミカルで、それでいて大人の雰囲気がありました。
橋之助の舞台を見るのは初めてでしたが、この方は歌舞伎でない舞台でも歌舞伎調の台詞回しをされるのですね。(『憑神』は一応時代劇ですが)
最後に小文吾を伴い慶喜の影武者として、御徒組の屋敷に現われた場面では台詞回しや態度に彦四郎とは別人のような風格が感じられ、その決め方はさすが歌舞伎俳優だなと思いました。

映画版と一番雰囲気の違ったのは、貧乏神でした。
原作では「恵比寿大黒に似た丸顔」で、映画でもふくよかな方が演じていましたが、舞台では線が細く、粋な雰囲気の役者さん(升毅)が演じていました。
当たり前と言えば当たり前なんですが、同じ役でも役者が変わるとこんなにも雰囲気が違うのか…と思いました。
個人的には洒落者度が高い舞台版の貧乏神の方が好みです。

疫病神は映画版とあまり違いがなかったです。
でも、疫病神が宿替えして、彦四郎の兄に取り付いた場面では、舞台ならではの演出で笑わせてくれました。

おつや@女トート死神は原作よりも上の年齢(年頃の娘)の設定だったにもかかわらず、「彦さんを好きになっちゃった」という感情があまり伝わってこなかったのが残念でした。
彦四郎を死なせなくないので手加減したのを、貧乏神と疫病神に指摘されますが、おつや自身の態度(演技)で示してほしかったです。
その点では映画版のおつやの方が良かったです。(あの子、上手いですね~)

そして…わたしが『憑神』を観に行った最大の目的、榎本釜次郎は原作よりも映画よりもずっと出番が多かったです!
原作では彦四郎は釜さんをあまり快く思っておらず、映画では釜さんを演じた役者の名前がプログラムに載らない端役でしたが(汗)、舞台では彦四郎と釜さんは幼馴染で、大人になってもそれなりに仲が良いという設定になっていました。
第一幕では和洋折衷のダサい服を着ていたので、これってどうよ~思いましたが(苦笑)、二幕は幕府海軍の制服姿で登場しました。
釜さんを演じている葛山信吾は以前、ミュージカル『アンナ・カレーニナ』を観た時にノーブルな雰囲気が印象に残りましたが、『憑神』でもその雰囲気が釜さんに合っていたと思います。
でも、舞台の釜さんはひげがない上、すらりとした長身なので、そのためかわたしの目にはパッと見が釜さんではなく、歳さんに見えてしまいました(爆)
釜さんに殺陣の場面があると、観劇前に公式サイトか何かで読み、釜さんは剣術に長けていたとは聞かないし、どんな殺陣になるんだろうと思っていましたが、やはり正統派の殺陣ではありませんでした。
でも、ああいう風に某所の武器をを使うとは釜さんらしいと思います。(すでにネタバレ連発してますが、ここではぼやかしてみました)

また、幕末史を知らない人向けに兵庫沖海戦について、貧乏神と疫病神が面白おかしく解説していました。
開陽丸と(薩摩の)春日丸の模型と軍艦のデータが舞台上に登場し、釜さんと春日丸に乗り込んでいた若き日の東郷平八郎が海戦を実演しましたが、役者さんのアクションがおかしいので笑ってしまいました。
これで初めて知りましたが、春日丸は開陽丸と大きさはほぼ同じだったそうです。でも、重さは開陽丸の約半分で船体が軽かったので、開陽丸の砲撃から逃げることが出来たそうです。

原作や映画では釜さんはあくまで「榎本釜次郎」で、「榎本武揚」と呼ばれていませんが、舞台では「榎本武揚」と呼ばれている場面があります。
なので、舞台を観て「榎本釜次郎」はあの「榎本武揚」のことだったのかと思う人もいるかもしれません。
釜さんは出番の最後に「開陽」の名の由来を説明し、カッコ良く舞台を去っていきました。
いや~期待以上の釜次郎でした
釜さんファンにはぜひ観ていただきたいです!!

観劇後、加茂儀一氏による榎本さんの伝記をようやく読了し、はな。さんのブログで紹介されていた「現代視点 戦国幕末の群像『榎本武揚』」を某大河のマーケットプレイスで購入し(まだ手元には届いていませんが)、すっかり釜さんづいています。
もちろん榎本武揚百回忌にも行く予定です。(偲ぶ会は会費が高いので参加を躊躇してますが…)
いつかは釜さんが留学したオランダにも行きたいと思う今日この頃です。
  • [No Tag]

*Comment

 

まやこさん、こんにちは!

舞台版の憑神、気になっておりました。ポスターに大きめに釜さん(葛山さん)が出ていたので、きっとたくさん出番があるはずと思ったのでしたが、やっぱり左様(笑)でしたか♪
うっっ観にいけばよかった(爆)。
迷ったのですが今年は秋から冬に行きたい舞台もいくつかあってついつい「TV中継があるかも」なんて取りやめてしまったのでした(笑)。

釜さん関連本というと、さらに『史料 榎本武揚』『未公開書簡集』がおススメです。榎本さんの書簡は本当にあたたかくてユーモアがあって、読んでいると惚れます(笑)。
こちらも焦らず気長に探せばお安めにお求めになれるかと思いますヨ。ただ最近、人気がUPしているせいか、以前よりは探し辛いかも・・・です。
  • はな。 
  • URL 
  • 2007年09月21日 09時34分 
  • [編集]

 

はな。さん、こんばんは。

舞台版『憑神』は今からでも、まだ間に合いますよ~
休日でも満席御礼になっていなかったので(汗)、席をえり好みさえしなかれば、チケットが取れると思います。
一番安い席は3000円切ったお値段なのには、ちょっとビックリしました。

ところで、榎本さん本をご紹介いただき、ありがとうございます。
『未公開書簡集』は「日本の古本屋」というサイトで、榎本さん本を検索した時に検索結果に挙がってきましたが、結構なお値段でした。
榎本さんの手紙は、加茂氏による伝記に収録されている分を読みましたが、サンクトペテルブルグの宮廷舞踏会の様子を書いた手紙は読んでいて笑ってしまいました。

はな。さんがブログで紹介されていた本も昨日、手元に届いたので、会津から帰ったらゆっくり読むつもりです。
  • まやこ 
  • URL 
  • 2007年09月22日 00時05分 
  • [編集]

コメントの投稿

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

*Trackback

トラックバックURL
http://regimenth.blog55.fc2.com/tb.php/152-14b38c4e

ご案内

プロフィール

まやこ

Author:まやこ
2月27日生まれのうお座・AB型

舞台や展覧会を観るのが好きで、仏蘭西と西洋史をこよなく愛する歴女です。(や○い・BLは好きではないので、腐女子ではないようです(笑)

2006年の元旦に「新選組!!土方歳三最期の一日」を見たのがきっかけで新選組副長、土方歳三のファンになり、幕末の世界に足を踏み入れ、全身どっぷり漬かっています。
土方歳三だけでなく、榎本釜次郎武揚、小栗上野介忠順、中島三郎助も贔屓にしています。
彼らの足跡を追って、山の奥や海の彼方にも行きました。

ブログのタイトルは仏蘭西語です。意味と由来はこちらをご覧ください。

もし記事の内容に間違いを見つけましたら、鍵付コメントか下のメールフォームにてご指摘ください。
本文に全く関係のないコメント・トラバは見つけ次第即削除します。
WEB拍手のコメント返しは、拍手をいただいた記事につけます。

結婚に伴い、長年住んでいた武州多摩郡某村(甲州道中沿い)から武州久良岐郡(横浜市南部)に引っ越したが、2014年6月に夫の仕事の都合で台湾南部の高雄市に住むことになりました。

ブログランキングに参加中!

↓一日一押しお願いします♪

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へ

日々のつぶやき

最近の記事

月別アーカイブ

西暦をクリックすると、その年の月別リストが表示されます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。